決定権者タイプ別、周年記念品選びの進め方

周年記念品の準備。
普段関わりの薄い業種で、かつ、日頃の業務と並行して進められる方であればなおさら、思った以上に大変な仕事だと思います。
そもそもどこに相談したらいいのか、何を基準に決定すればいいのか、どういう段取りで決定、手配してゆけばよいのか、など、悩むことも多く出てきます。
今回は、大きく分けた2つの決定権者のタイプによって違ってくる、周年記念品決定までの進め方を実際の例や体験などをもとに少しアドバイスさせていただきます。
所属部署(所属長)に決定権がある場合は「ロジカルな根拠」を!
総務部、広報部、プロジェクトチームなど特定部署に周年記念行事が任されているケース。
この場合は、所属部署としての決定案(所属長の承認)が定まれば、そのまま進められることが多く、比較的日常業務と同じような流れで取り組むことができ、進めやすいか思います。
但し、通常のビジネス同様、他部署や経営者を納得させ決裁を得ることが必要なため、ロジカルな根拠を準備しておくことが必要です。
・周年記念行事のコンセプト(目的)・・・誰、何(想い、予算、PR)を重視したかなど
・商品選定理由・・・商品詳細資料、提案書(コンセプトに合致した内容)、初回候補商品例、サンプル、他社実績など
・予算根拠・・・見積書、市場価格など
周年記念品選びについても、ひとつのプロジェクトとして社内に起案し決裁を得るからには、インターネットやカタログの情報だけでは不十分なので、事前に綿密な打ち合わせなどが必要です。
経営者(社長)のみに決定権がある場合
社長から直々に商品の提案や手配を依頼されているが、決定権は社長のみにあるといった場合。特に会社への想い入れが非常に強い、創業社長様などの場合に多いケースです。
予算ではなく納得いくものにこだわりたいといったご意向が強かったり、周囲から社長が一番重視しているポイントを把握しにくかったり、個人としての趣向が大きく選定に影響したりと、担当者としては提案の内容や進め方に悩むことも多いかと思います。
担当者にとっての最大の難関は、社長が描く「良いもの」がなかなか具体的なイメージをし辛い(理屈で表現するのは難しい強い想いを持たれておられる)ことも多く、単純に「人気がある」「〇〇な逸品」「他社での実績が豊富な商品」などでは納得頂けないことが多いと思います。
こうした場合、まずはあまり時間をかけずにできるだけ多くの複数商品を含んだ素案を提案し、それで決定権者(社長)の大まかな意向やイメージを探り(言い方悪いかもしれませんが・・)、それを踏まえたうえで具体的提案準備に着手し進めていくことをお薦めします。
最初に時間をかけてじっくり案を練り提案したのに、実は社長の中ではほぼ候補が決まっていたケースや、実は社長は定説通りではない独特な案を期待されており、せっかく準備した提案が(何店にも声をかけたくさん準備したのに)全く的外れに終わったといったケースは、結構ありがちな話(実体験もあります・・・)です。
担当者に任せているものの、実は社長の中では大まかな考えやイメージは決まっているといったこと、通常の業務でも多々ありませんか?
数えきれない種類の商品、会社や社長によって全く違う趣向(風土)や目的(想い)、それらをリンクさせながらいくつかの商品に絞り込むという周年記念品の選定作業。
必ず当てはまるとは言い切れませんが、以上を突破口に進められてみてはいかがでしょうか。